『生きるように働く』
今日は最近読んだ本の話を。
『生きるように働く』
この本は「日本仕事百貨」という求人サイトをつくった、ナカムラケンタさんが書かれた本です。
日本仕事百貨というサイトは普通の求人サイトとは違い、その仕事をしている人たちの想いや、仕事の中での息づかいのようなものがわかる文章で綴られています。
こんな素敵な文章が並ぶサイトをつくった人なのだから、当然、本の中身もすごく風通しの良い、素敵な文章が書かれています。
内容は主に、ナカムラさんがこれまでどういう人生をたどってきたのか。そして様々な「生きるように働く」人の生き方や働き方が、すっと自分の中に沁みこんでくるような言葉で描かれています。
そうはいっても「生きるように働く」、なんか理想のような気がするけど、現実はそうもいかないよなあと思うのが正直なところ。それ自体は、本を読んだ後のいまも変わってはいません。
ですが、この本にはいろんな生き方、働き方をしている人のことが、気持ちのいい文章でいっぱい詰まっていて、そういうこともできるんだな、素敵だな…という気持ちさせられます。それも、その気持ちを押し付けられる、という感じではなく、自分の中から湧き上がってくるような、不思議な感覚。
本の中では、いろんな人、生き方、働き方に出会うことが、「自分の中の種に水をやる」ことだと表現されています。
僕の中では、まさにこの本を通して自分の中の種に水やりをしてもらった、そういうことなのかな、と、最後まで読んでふと思いました。
この水やりの感覚はなんだかくせになってしまうようで…。今までになかったくらい、いろんな人に会ってみたいとか、こういう働き方をしてみたいっていう感覚が、強くなっている自分がいます。
まだまだ自分の身の振りを探っている途中ですが、このタイミングでこの本に出会えて本当に良かった、そう思える一冊です。